耳の病気あれこれ 一覧

ロックバンド・エレファントカシマシの宮本さんが、急性感音難聴のため活動を一時休止するというニュースがありました。

ちょっと気になって記事を読み進めていると、難聴の原因を「突発性難聴」としている記事と、「外リンパ瘻」としている記事の2つがあるみたい。
症状は似ているけど、違う病気なんだけどな。

記事を引用してみると

「外リンパ瘻」としている記事
book_11 ここから引用****************************************
ロックバンド・エレファントカシマシが2日、ボーカル・宮本浩次(46)の急性感音難聴のため、活動を一時休止することを発表した。

 宮本は、9月1日深夜に左耳が聞こえづらくなり、医師から急性感音難聴を発症し外リンパ瘻の可能性があると診断された。
すぐに治療を始めたが改善への傾向が見られず、左耳の聴力がほぼ失われる状態まで病状が進行したため、9月5日に手術。
現在、聴力は少しずつ回復し、日常生活に支障はないという。

 それでも、聴力がかなり不安定な状態で、十分なリハーサルもできていないことから、10月8日の大阪城野外音楽堂公演、14日の東京・日比谷野外大音楽堂公演の中止を決定した。

オリコン 2012年10月2日(火)11時32分配信
book_11 引用ここまで****************************************


突発性難聴としている記事
book_11 ここから引用****************************************
ロックバンド「エレファントカシマシ」が、グループとしての活動を無期限休止すると所属事務所が2日、発表した。
ボーカルの宮本浩次さん(46)が突発性難聴と診断され、手術を受けたことが理由。

 発表によると、宮本さんは左耳が聞こえづらくなったため、9月1日に医師の診察を受けたところ、突発性難聴と診断された。
一時は左耳の聴力がほぼ失われる状態まで進行したため、同5日に手術を受けた。

 術後の経過は順調で、日常生活を送るうえで支障はないというが、「長時間、全力で歌うまでには回復していない」(事務所)ため、今月8日の大阪城野外音楽堂と、14日の日比谷野外大音楽堂での公演を中止することになった。
(以下略)

産経新聞2012年10月2日(火)11時17分配信
book_11 引用ここまで****************************************

外リンパ瘻は、鼓膜と内耳間の圧力の差で外リンパ液・髄液が移動する病気です。
初期症状が突発性難聴やメニエールと酷似している(聴力低下・めまい・耳鳴り)ため、誤診も多いとか。

外リンパ瘻は自然治癒することもあり、手術によって回復するケースも多々あるみたい。
ただ、治らないまま長期間(数ヶ月とか)放置すると聴力が戻らないまま固定化することもあるそうです。

突発性難聴は1週間~数週間以内に治療を始めないと、聴力が固定化するリスクが高まると言われていますね。
症状は似ているけど、全く違った病気だと考えた方がよさそうです。

宮本さんは手術をされたそうだから、多分「外リンパ瘻」なんじゃないのかな。

......って今この記事書きながらエレファントカシマシの公式サイト見たら「外リンパ瘻」って書いてあるじゃないの。
産経新聞の誤報なの? 大丈夫?

どちらの病気であるにせよ、宮本さんの回復を心から祈っています。
プロのアーティストの方にとって聴力は生命線で、それが損なわれたショックを思うと胸が痛いけど、少しずつでもいいから元に戻りますように。

今までハッキリと分からなかったメニエール病の原因とみられる耳の病変を、大阪市立大の教授が発見したそうです。

引用ここから~

難聴や激しいめまいを伴うメニエール病の原因とみられる耳の病変を、大阪市立大の山根英雄教授らが見つけた。
これらの症状は平衡感覚をつかさどる耳の奥の「内耳」にリンパ液がたまって水ぶくれになり、正常な機能が損なわれて起きるが、原因は不明だった。

山根教授らは内耳にある炭酸カルシウムの集まったもの(耳石)から小片がはがれ、液が流れる管を詰まらせるのを確認した。メニエール病は国の特定疾患に指定されている病気だが、今回の成果で詰まりを除去する根本的な治療法の開発などに期待が寄せられる。

耳石は、人間の内耳にある袋に入っている。山根教授らは、メニエール病の患者12人と病気のない12人の協力を得て、耳石の入った袋のうち「球形のう」と呼ばれるものとその周辺をCTで観察した。

患者8人で、袋の真下にある直径0・1ミリほどの管に耳石からはがれた小片がたまっている様子が確認できた。他の個所が詰まっているとみられる患者4人に病変はなかった。

2009年10月26日14時40分 読売新聞

引用終わり~

文章だけだとちょっとピンと来ないと思いますが、かいつまんで言うと
「耳の中にできた石がはがれ落ちてリンパの流れを阻害し、耳に異常が起こる」

ということでしょうか。

ちょっと大発見なんじゃないですか、コレ?
原因がハッキリすれば、的確な治療法だって見えてくるし口開けにっこり顔

って言うか、石ができてる事が分かってるなら手術とかで直接取り除けないの?
胆石とか手術で取り除きますよね?
耳だから無理なのかな?

メニエール病は、聴力ダウンに加えてめまいや吐き気の症状が強く出ると言われています。
日常生活に支障が出る事も多く、多くの患者さんが苦しんでいらっしゃいます。

早く効果的な治療法が確立されることを切に祈ります。

内耳の病気

アイコン02 内耳の病気
内耳の病気はいわゆる「感音難聴」と呼ばれるもので、治療や手術で治ることは原則としてありません。
ただ、その例外として突発性難聴だけは早期の治療で治る可能性があります。
突発性難聴を完全に治すためには早期の治療が不可欠で、一刻も早い耳鼻科の受診が必要です。
少しでも耳の違和感(耳が詰まった感じ、聞こえが悪くなった、めまいがするなど)を感じたら、すぐに耳鼻科へ行きましょう!

 アイコン01 突発性難聴
ある日突然片方の耳が聞こえなくなる病気です。
難聴に加えて、耳が詰まった感じ、耳鳴り、めまい、吐き気を感じることが多いです。
早期の治療で回復する可能性があります。
......が、治療までの期間があいてしまうと、その後の回復が非常に悪くなります。
発症から4週間を超えてしまうと回復が非常に厳しくなると言われています。
すぐにお医者さんへ行きましょう。
この病気の原因は、今の所まだ分かっていません。
私がかかったお医者さんは「ストレスが原因」とおっしゃっていましたが......

 アイコン01 老人性難聴
加齢によって耳の聞こえが悪くなります。
補聴器などで聴力を補います。

 アイコン01 騒音性難聴
騒音だらけの職場で長年働いたりすることによって発症します。
長い間時間をかけて内耳の感覚細胞が破壊されるため、治る見込みはありません。
耳栓などで耳をガードして予防しましょう。

 アイコン01 音響外傷
花火やコンサートなど、比較的短時間の間に聞いた大きな音のために内耳がダメージを受けて発症。
耳鳴りを伴うことが多いようです。

 アイコン01 聴神経腫瘍
厳密には内耳ではなく「神経」の病気です。
難聴や耳鳴りの症状が現れるのが特徴です。
難聴の進行速度は個人差があります。
MRIなどで発見が可能です。

中耳の病気

アイコン02 中耳の病気
中耳の病気として代表的なものはやっぱり中耳炎ですね。
子供の頃は誰もが一度はかかったことがあるのではないでしょうか。

中耳に関する難聴は、鼓膜が原因であることがほとんどです。
鼓膜に穴が開いたり、破れたりするんですね。
ただ、これは適切な治療で完治しますし、たとえ放っておいても治癒することがあります。
(注)放っておいてもOKということではありませんよ、変だと思ったらすぐに病院へ行ってくださいね

 アイコン01 急性中耳炎
鼻の奥の細菌が耳管を通して中耳腔へ感染しておこります。
風邪と同時に起こる事が多いですよね、鼻水のかみ過ぎとかが原因なのでしょうか......
重度の場合は鼓膜に穴があくこともありますが、大部分は自然に治癒します。

 アイコン01 慢性中耳炎
急性中耳炎が治らずに慢性化する病気です。
耳だれがひどくなったり、聞こえも悪くなります。
手術などで治療することが可能です。

 アイコン01 鼓膜裂傷
ボールがぶつかってきた、平手打ちをされた、など外部の力によって鼓膜を損傷する病気(と言うより怪我?)です。
ほとんどが自然治癒します......が、きちんと耳鼻科で診察を受けましょう。

外耳の病気

アイコン02 外耳の病気
外耳の病気は素人目に見ても「なんか耳が変だよ!」と感じる場合がほとんどです。
(炎症を起こしていたり腫れていたり)
早期発見もしやすいですし、明らかに「耳の病気」ですから迷わず耳鼻科へ行けます。
これが内耳の病気だと、ちょっと悩むんですよね。
私の場合はめまいと吐き気があったので内科と脳外科の受診も考えていました。
とにかく違和感を感じたらすぐに病院へ行きましょう。

 アイコン01 外耳炎
いわゆる「耳かきのしすぎ」などが原因で起こります。
耳かきなどで耳の内側を傷つけ、そこから細菌に感染して炎症を起こす病気です。
ものすごく痛いです。
耳かきはほどほどに。

 アイコン01 耳垢栓塞
これは外耳炎とは逆で、「耳垢のためすぎ」が原因で起こります。
耳垢がたまりすぎて耳がふさがり、音が聞こえにくくなる病気です。
適度な耳かきを。

 アイコン01 サーファーズイヤー
長いキャリアを持つサーファーの方がよくかかると言われています。
海水の刺激に長期間さらされ、水の浸入を防ぐために外耳道の骨が伸びてきて耳をふさぐ病気です。
手術で伸びた骨を削ります。

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プロフィール

wakaba
29歳の春に突発性難聴と診断されました。
一時期は左耳がほとんど聞こえない状態でしたが、なんとか日常生活に支障のないレベルまで回復できました。
当時の治療の様子や、現在の症状などを中心に記録していきます。
発症してから十数年経ち、今は40代です。

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