日経新聞に突発性難聴の記事

2015年12月6日付の日経新聞(朝刊)14面に、突発性難聴の記事が大きく載っています。

日経新聞の記事は、原則として有料会員のみネット閲覧が可能です。
http://www.nikkei.com/article/DGKKZO94763480U5A201C1TZQ000/

ただ、月に有料記事10本までなら、無料の会員登録でも閲覧できるらしいので、全文が読みたい方は登録してみるのもアリかも。

また、図書館に行けば新聞のバックナンバーが置いてあるかもしれませんね。
気になる方は図書館にGO!です。

以下、簡単に記事の内容を要約しつつ、思ったことなどをつらつらと書き綴ってみます。


・突発性難聴は原因も治療法もわかっていない難病
・診断基準は「突然発症」「高度の感音難聴」「原因不明」
・両耳が聞こえなくなったり、ほかの病気を併発することは少ない
・比較的中高年に多く、男女の差、左右の耳の差は無し
・耳鳴り、めまい、吐き気を生じることもある
→ このあたりは今まででも分かっていたことかな。

・1944年に海外で初めて報告された病気
・日本の患者数は1972年に人口10万人当たりで3人、2001年には10万人当たり27.5人と増加の一途
→ うーん、患者数が増えたというより、誤診が減ったっていうだけでは......?
「加齢ですね」で片づけられちゃったお年寄りとか、たくさんいそうなんですが。


・聞こえなくなるのが「高音」と「低音」に分かれるのが一般的
・低音の場合、メニエール病の初期症状とみなす報告が増えている
→ 確かに、メニエール病と突発性難聴って症状もよく似ているし、誤診も多いと感じます。
当Blogにコメントを寄せてくださった方の中にも、「実はメニエールでした」という方がいらっしゃいました。
メニエール病の場合、聴力はいったん元に戻るものの再度低下することが多いらしいです。
めまいが激しい分、メニエールのほうが厄介なイメージですね。
不安を感じたらセカンドオピニオン、サードオピニオンも検討するべきかもしれません。


・診断には一般的な聴力検査の他に、「骨導」と呼ばれる特別な聴力検査を併用する
→ これは知らなかった。
「骨導」の検査とは、骨伝導スピーカーを耳の後ろにくっつけて、頭蓋骨を通じて音を聞く検査のようです。
普通の聴力検査と「骨導」の検査を両方行うことで、突発性難聴か否かの目安になるそうです。
私はこの検査はしたことないです、比較的最近のものなのかしら?


・突発性難聴の原因は「ウイルス説」と「血行の循環障害説」が有力だけど......
・肝心のウイルスはいまだに発見されず
・ほかの器官が元気なのに耳だけ血行障害があるというのも不自然
→ 結局、何もわかってないのね。
この2つの説以外に、リンパ液の漏れを疑う専門家もいるみたいだけど、決め手に欠けるみたい。
早く原因がわかればサクッと治療法も見つかりそうなのに。


・患者に投与されるのは主に「ステロイド」と「脳循環代謝改善剤」
・「ステロイド」はウイルス対策のために投与
・「脳循環代謝改善剤」は血行障害対策のために投与
・しかし、これらの薬が効くという医学的根拠はない
→ 医学的根拠......ないの?!
あくまでも、「経験的に」投与しているだけで、「医学的な根拠」はないそうです。
効けばラッキーだったねってことなの?
なかなかシビアな状況です。

その他の治療法としては
・「高圧酸素治療」や「神経節ブロック」などがある
・「高圧酸素治療」は内耳への酸素供給を増やすのが目的
・「神経節ブロック」は血管拡張が目的
・しかし、両方とも医学的な根拠はない
→ 医学的根拠、やっぱりないんだ。
やっぱり原因がわからないと何ともならないか。

・患者の1/3は何もしなくても治り、1/3は症状が固定、1/3は聞こえがよくなるが元には戻らない
→ 何もしなくても治ることってあるの......?
私が聞いていたのは「1/3が完治、1/3が後遺症を抱えながらも良くなる、1/3が症状固定」だったな。
治療しないと治らないと思うんだけど、どうなんだろう。


・発症から2週間が過ぎると治療の効果が下がる
・半年後に急に治ることもある
→ 発症から時間がたつと症状が固定化するというのは変わらないのね。
半年後に急に治る人もいるんだ......発症してからの経過は個人差が大きいのかな。


・聴神経に腫瘍があるケースも
→ どの治療でも効果が出ない場合、聴神経に腫瘍ができていたことがあるそうです。
この場合はMRIで腫瘍の有無を検査し、放射線治療を行うそうです。


そして、これが一番明るいニュース!
・最近、再生医療で治療する試みがあり、一定の成果を上げている
→ ステロイドが効かない患者向けに、弱った内耳の細胞を成長させる治療を行ったそうです。
これまでに患者60人で効果を確認し、来秋からは医師主導型の治験を始める予定だそうな。
突発性難聴の原因究明に大きく前進した、と思いたい。
(この再生医療に携わっているのは京都大学の中川隆之講師。
内耳再生研究をしていらっしゃる方のようです。)

どうだろう、私の目の黒いうちに原因究明できるのかな。
原因究明できたら多分、感極まって泣いてしまうわ。

実際の紙面には骨導検査の図解なども載っていて、なかなか読みごたえのある内容でした。
量は紙面の2/3くらいを占めていて、図も含めて縦に7段。

実際の紙面を手に取ってみたいという方は、今ならバックナンバーが購入できます。
新聞の取扱販売店(配達を請け負っているところ)では、1週間分のバックナンバーは保管してあることがほとんどです。
電話で在庫を確認した上で直接出向けば、1部だけ販売してくれます。
送料はかかるけど、郵送でも大丈夫みたいですね。

詳しくはこちらをご覧ください。
http://support.nikkei.com/faq/show/2220?site_domain=nikkei4946

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プロフィール

wakaba
29歳の春に突発性難聴と診断されました。
一時期は左耳がほとんど聞こえない状態でしたが、なんとか日常生活に支障のないレベルまで回復できました。
当時の治療の様子や、現在の症状などを中心に記録していきます。
発症してから十数年経ち、今は40代です。

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