歳を重ねると、食べ物で感動することが少なくなってつまらないです。
「あ、これ美味しいな」
と、いう場面はあるけど
「こんなの初めて食べた!」
と、驚くことが少なくなってくるというか。
イチゴを生まれて初めて食べた幼子の、
「何この美味しい物体! なんですかこれは!?」
と言いたげな表情を見てると、しみじみ羨ましい。
この「霜ばしら」は、久々に「こんなの初めて!」を与えてくれたお菓子です。
ふたを開けると、サラサラした細かい粉が詰まっています。
この粉は「らくがん粉」で湿気を吸収&破損防止のために入っています。
らくがん粉は、フライパンで加熱して、砂糖と混ぜて食べられます。
らくがん粉とは、要は「米粉」なので美味しくいただけます。
この粉も質がいいのでしょうか、とても美味しかったです。
「らくがん粉 レシピ」で検索すると色々ヒットするとは思いますが、お店の案内書きには
らくがん粉は乾燥したフライパンに移し、弱火で加熱し、焦げ付かぬようにかき混ぜ、若干色がついた頃合で器に移し、砂糖と極く少量の食塩を加え、よく混ぜてお召し上がりください。
風変わりな、香ばしいお茶請けが出来ます。
とありました。
少しの衝撃で壊れてしまうデリケートなお菓子なので、中で動かないようにギッチリ詰まっています。
最初の一つはとても取り出しにくい。
指でつまむだけで崩れてしまいます。
(結局最初の一つは粉々になりました)
とても繊細なお菓子です。
見た目はまさに「霜ばしら」。
美しい。
大きさはおよそ3cm。
いわゆる「飴」です......が、ただの飴ではありません。
特徴的なのが「口どけ」
舌の上にのせたら、すーっと消えます。
溶けるんじゃなくて、「消える」んです。
ちょっとびっくりします。
味は純粋にお砂糖の味。
しつこくない、サラッとした甘さで後を引きますね。
断面図
実はこれ、霜ばしらの原型となったお菓子、「晒よし飴」の断面です。
霜ばしらは小さくて断面が見えるように割るのは無理でした。
薄い砂糖の膜が何層にも蜂の巣のように重なっています。
少し触っただけで崩れてしまいます。
どうやって作ってるんだろう......謎だわ。
注意書き。
確かに食べにくいですね。
湿気・衝撃・熱に弱いので、冷蔵庫で保管しています。
最後に霜ばしらと晒よし飴を比較。
(小さい方が霜ばしらです)
コメント
九重本舗 玉澤は300年以上続く老舗の和菓子店です。
霜ばしら以外にも上質な和菓子を扱っているので、大切な方へのお土産に人気。
このお菓子は冬季(10~4月)限定品。
生産が天候に左右されるため、10月に入ったらすぐに生産開始!とはならず、毎年微妙に販売時期が異なります。
(販売時期は公式サイトで確認できます)
加えて飴職人さんが手作業で製造するため、生産量が限られていて生産が非常に不安定。
お店にたくさん並んでいる時もあれば、売り切れ入荷未定の時もあって、とても手に入りにくいです。
実は、霜ばしらを購入したのは実に三年越しでした。
運が悪いのか、いつ行ってもお店になかったんです......
3年目はちゃんと買いたかったので、早い段階で、予約して購入しました。
どこで買える?
仙台駅ビル、仙台市内の百貨店など。
公式サイトで通販もしているけど、ちょっとサイトが分かりにくいかも。
池袋にある宮城県のアンテナショップでも時々売られています。
詳しくは公式サイト参照。
お値段
1箱1,575円
日持ちなど
およそ3か月
ただし、取り扱いに注意。